電波式水位計の概要について

2020-01-15

 水位計は河川上流や河口、また地下水や湖沼などの他にも、上下水道や農業や工業、あるいは工事現場といった様々な場所で使用されています。測定方法としては、水中に感部を置くことにより水圧を利用して測定する方法や、水面から離れたところから水に触れることなく測定を行う方法などがあります。その中に電波式と呼ばれる方法があります。電波式水位計はセンサーから水面までの距離を、水に触ることなく測定することができ非接触タイプとして多くの場所で利用されています。大きな特徴としては、温度や気圧、また風などの設置環境や水質に影響されることなく水面までの距離を測定することができ、また、そこでのデータは自動記録されるシステムとなっています。投げ込み式センサーの設置が難しい場合や出水時の測定には最適な機材となっています。電波式水位計の原理は、目標物に反射したマイクロ波パルスの伝播時間から水面までの距離を計測する仕組みとなっています。
 性能は機種によって違いがありますが、一般的に用いられているタイプは、まず電波法の規制対象外となる周波数のマイクロ波が用いられていることや測定範囲が10m・20mなどの設定が可能となっていること、またビーム拡散角度も決まっています。しきい値の設定や平均化の処理も行なうことができるようになっているものもあります。測定シーンとして良く見られるのは橋梁からの河川に向かっての計測があり、この場合は橋の欄干部分に設置されます。計測をする場合の留意点としては、センサーの取り付けでは側面に壁などがある場合には十分に離して設置をする必要があります。

お問合わせ

Copyright© 気象観測システムのフィールドプロ All Rights Reserved.