水位計の役割、液体を調整するためのデータとして活用するもの
水位計は水位を測るための機器のことを言います。この計測器の役割は「水がどのくらい流れてきているか」そして「そこにどのくらい貯まっているのか」を測定し、あふれ出たりしてしまわないためのデータなどとして使うものです。水位計にはいくつか種類があり、最もアナログな水位の測り方は目盛がついたロープに重りなどを付けて、水中へと沈めて使うものです。この時のロープの目盛で大体の水位を測ることができますが、水の流れが速すぎるとなかなか正確に測定することができません。川や海では目盛がついた板を取り付けることで客観的に水の高さを見ることができ、量水標とし使われています。
水位を正確に測る方法は、圧力式や超音波式、電波式そしてフロート式さらに光学式などがあります。例えば、圧力式は投げ込み型になっていて、センサーが水圧を感知することで感部から水面までの距離がわかるので、水位を確認することができます。正しく水面からセンサー位置までの水圧を把握することが可能で、この方法は場所を選ばず水位を知ることができます。圧力式の水位計が使われる現場は、上下水道や深井戸、川や水路などがあります。さらに、電波式と光学式は水面に向かって電波やレーザーを発し、その反射時間から水面までの距離がわかるので、水位を測ることができます。フロート式はフロートというものを使用します。これは、観測する井戸などの水面にフロートを浮かべ、水平軸の動きを記録して水の位置を測るものです。これは電源がいらないので、災害に強いというメリットがあります。気泡式は水の中からゆっくりと泡を出して、管の中の圧力をセンサーではかるものです。管内の圧力は、大気圧と開口部にかかる水圧との合計に等しくなりますので、そこから大気圧を引いた開口部の圧力で水位を求められます。水の流れが速い場所では動水圧の影響を受けやすく誤差が出やすくなってしまいますので、大きな河川では使われることが少ないものです。リードスイッチ式水位計は、測定を行う場所にある柱の中に永久磁石を搭載したフロートが入っていて、これが水の位置の変化によって変動をすることで、同じ間隔に並べられているリードスイッチが内蔵している磁石の磁界によって導く状態になります。この動作によって水位を測るものです。どのような場合も計測することに必要なのは、基準となる水位を定めることです。これらは水の深さを計測するというよりも、水の表面の高さを計測するのが第一目的になります。しかし、水面が測定範囲を大幅に超えてしまうと正確な水位を測ることができなくなってしまいます。
先述のとおり水位の観測には量水板というものがあります。量水板はメモリが記されたもので観測のために観測する場所に立てたものや、護岸や橋脚の表面に設置しておき、水の位置を目で分かるようにするものです。水位は河川を管理することの目的で常時モニタリングされています。洪水の時は水位観測が防災活動にもっとも重要な情報を提供することになりますし、渇水した時は用水の水量や水位の管理をするために利用されています。日本のそれぞれの水位観測所では、はん濫危険水位やはん濫注意水位が設定されています。この設定値は各箇所で多少の違いがあります。河川の水量というのは、水の流れる量の変化や河の床変動に影響を受けるものです。干潮区間の水位や河口水位は、潮汐や高潮、そして津波などによって潮位の変動の影響を大きく受けます。また、湖沼や貯水池の水位についてはかなり広い面積が対象となっているために、風や水の蒸発によって水位が低下したことを示す場合があります。基準となる面は、観測資料が示してきた連続性を維持するために、洪水や河川の改修などにより河床が下がってしまったとしても、基本的には設定変更することはないというのが特徴といえます。
また普通観測は水位標を目視で測ることをいいます。普通観測自体今では自記観測機器の点検時のほか、流量観測時といった場で実施されます。最も基本的な測定方法ではありますが、今でも欠かせない手法だといえるでしょう。水位計の種類水位を測る場合には自記観測のやり方があり、それは記録器を使った計測方法です。水位計を記録器に接続して、一定時間記録された自記紙やデータ収録装置などで記録データを読み取っていきます。自動記録で行う水位観測地の中には、観測データを自動送信する装置があり、テレメータというシステムを使ってデータを遠隔地に送信します。