風速計の設置場所などについて

2018-11-08

空港で用いられている風速計

風を計測したことがある、という方は恐らく少ないのではないでしょうか。古来より日本人は風の向きや強さを計測してきた過去がありますが、実は現代でも風の計測は行われています。さまざまなシーンで風の強さや向きなどを知る必要性があるだけでなく、そのようなシーンにおいて風速計と呼ばれるツールが大活躍しています。あまり普段目にすることはない風速計ですが、実は我々が知らないだけでありとあらゆるシーンで活用されています。
まず代表的な用途としては空港での使用が挙げられます。航空機の運航に大きな影響を与えてしまうものの一つが風です。実際、あまりにも風が強いとなると運航を中止しなくてはならなくなることもあり、これまでそのせいで運行が中止になったこともあります。風が強ければ飛行機の大きな機体はもろに風の影響を受けてしまいますし、運航する上でさまざまな弊害を生じてしまう可能性があるのです。時にそれが人命に関わるようなこともあるので、とても重要なツールです。
風が今現在どのくらい吹いているのか、どれくらいの強さなのかということを測るためにこうしたツールが用いられています。飛行機の安全な運航には欠かせないものであり、日本だけでなく世界中のさまざまな空港においてこうした計測ツールが用いられています。飛行機の運航を中止するか、それともそのままフライトするかという判断材料を見つけるためにも必要不可欠であり、現代の航空業界において風速を測るツールはなくてはならない存在と言っても過言ではないでしょう。もちろん、高い精度と信頼性が求められるのは言うまでもありません。

高速道路や海での使用

遠距離でも短時間で移動ができる高速道路でも風速計が用いられています。高速道路ではたくさんの自動車がハイスピードで走行していますが、時に風の影響を強く受けてしまうこともあります。高速で走行しているときに強風にあおられてしまうとそれだけでさまざまな危険が予測されますが、それが大事故の原因となってしまうようなことも考えられます。そのため、強風が吹いているときは高速道路上の電光掲示板などに警報や注意報が表示されます。
ハイスピードで走行している自動車が強風で煽られるとステアリングの操作ミスを引き起こす可能性があり、それが原因で車が横転してしまうようなこともあります。これだけでも大事故になってしまう可能性が高いですが、そこに後続からの車が追突するなどするとさらなる大惨事になってしまうでしょう。実際これまでにも強風が原因で事故が起きたという事例もあるので、決してバカにはできません。自動車の横転などのリスクを回避するためにも風の強さや向きなどをきちんと計測しなくてはなりません。
高速道路のほかには海で使用されるケースがあります。いったいどうして海の風速を測る必要があるのかと疑問に感じた方もいるでしょうが、風が強くなると自然と海の波も高くなってしまいます。海の安全を確保するためにも風速を計測する必要がありますし、地上にいる人が高波の影響を受けないためにも風速を測る必要があるのです。
このように、高速道路や海、山など実にさまざまな場所で風速計が大活躍しています。人々の安全を守るために人知れず活用されているのです。

設置の方法

人々の安全を守るために風速計は使用されていますが、具体的にどのように設置されているのでしょうか。まず、基本的に風速計を設置するときにはなるべく開けた場所を選ぶことが大前提となります。開けた場所でないと正確に風を測ることができませんし、開けた場所なら何の障害物もないため正確に風の強さを測ることができるでしょう。また、地上から10メートルの高さに設置するのも基本です。この、10メートルという高さは、世界気象機関(WMO)で基準とされている数字です。そのため、風速計を設置するときには独立した支柱などを建ててそこに取り付けることが多くなります。風速計を設置したいのなら自分で設置作業をするのではなく、専門家に依頼したほうが確実です。風速を測る機器を専門的に扱っている業者もいるので、取り付けまで行ってくれるような業者に依頼したほうが安心できます。

お問合わせ

Copyright© 気象観測システムのフィールドプロ All Rights Reserved.