糸魚川製大規模火災は2016年12月22日に発生し、鎮火まで約30時間続いた大規模な市街地火災です。広範囲に延焼が拡大した原因は強風によるものと考えられています。糸魚川市は2000m級の山々に囲まれ、南北に姫川が流れる地形をしています。気象条件によってはフェーン現象が起こり、暖かく乾燥した強い風が姫川沿いの谷地形を通って糸魚川を吹き下ろします。このような特徴的な風の吹き方は「焼山おろし」や「蓮華おろし」など呼ばれ、古くから恐れられてきました。大火の当日は日本海に発達した低気圧、太平洋には高気圧が広がる西高東低の気圧配置でした。フェーン現象により発生したとみられる強い南風が吹き続け、大火の原因となったと考えられています。