2019-10-31

 気象観測システムには、温度と湿度を測る温湿度計、風の向きと強さを測る風向風速計、日射強度を計測する日射計、降った雨の量を計測する雨量計のような気象センサー類と、それらの情報を記録するデータロガー、電気を供給する電源が備わっています。気象観測システムと呼ばれるものはこれらの機器をベースとしています。従来の使用目的は、天気・気象予報をすることに重きをおいていましたが、地球温暖化などの環境問題、エコへの意識向上、2011年の東日本大震災などをきっかけに、再生エネルギー利用のためにも利用されることが増えています。例えば、発電量買取政策で急速に普及しつつあるメガソーラー発電は、太陽光のエネルギーを使って発電するため、十分な日射量を必要とします。
 メガソーラーを設置する際には、観測システムの中でも特に日射計が活躍します。日射計は太陽から放出され、地球表面に届くエネルギーを測定することができます。日射計のメカニズムは以下のとおりです。太陽光に照射されることで熱が発生、その熱をセンサーが感知し、電気信号に変換されるので、日射量を測定することができます。その日射量を記録することで、太陽光パネルを選択したり、設置場所を選択できるのです。太陽光パネルの発電効率は気温の影響も受けるので、日射計とセットで気温計を設置されることも多くあります。
 また、同じ再生エネルギーである風力発電では、風向風速計が活躍します。風向風速計は、風速に応じて回転数が変化するプロペラの付いた機器です。細長く、流線型の形をした測定器には、プロペラと垂直尾翼がついており、常に風上にプロペラが向きます。風が吹くと、垂直尾翼の平たくなっている側面部分に力が加わり、風上へと向きを変えてプロペラが回り出すのです。プロペラが一定時間に回転した回数で風速を計算し、風力発電最適な設置場所を見つけることができます。風力発電には継続的にプロペラを回転し続けられる風が必要です。そのため、強い風が吹くが、風が吹いたりやんだりする不安定な場所は向いていません。観測システムで、ある程度弱くても持続的に回転し続けられるだけの風が常に吹く場所を探し出し、風速や地勢に適した大きさのプロペラを持つ風力発電を設置します。
 また、測定器を確実に稼働させる高品質で安定性の高い電源と、どんな条件下でも記録し続けるデーターロガーの機能も欠かせません。一般的には天気予報にしか使われないと考えられている気象観測システムは、太陽光発電や風力発電など、将来期待されている再生エネルギーの現場にも欠かせなくなっています。

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