インターネットを利用した気象観測
温暖化などによる地球環境の変化により、気象観測は今や人々の暮らしにとって切っても切れない関係にあります。インターネットの普及で、我々はいつ、どこからでも、リアルタイムで、情報を手軽に得て活用できるようになりました。気象観測は主に、気圧、気温、湿度、降水量、風向、風速などを測定することであり、その測定する場所により大きく4つに分けられます。地上気象観測、海洋気象観測、高層気象観測、そして、気象衛星ひまわりによって行われる衛星観測です。しかし、これがすべてではなく、この他にも様々な方法であらゆる観測が行われています。
昨今の異常気象の理由等を紐解くためにも、情報はいくらあっても多すぎることはないのです。また、それらはインターネットによって世界に発信され、防災等の研究の材料となり、様々な分野で役立てられます。気象観測の歴史は古く、江戸時代にまでさかのぼります。その当時は天文観測と共に行われていました。現在、インターネットを通じて得られる観測データは気象庁からだけではなく、国、地方公共団体、一般企業から発信された物もあります。個人や一般企業等が観測を行う場合、気象業務法で定められた機器を使用しなければなりません。また、必要な届出があらかじめされていない場合は罰則をともなうこともあります。しかし、これらをクリアすれば気象データを発信できるようになり、自然災害等の防災にも役立ちます。また、それらの個々のデータは農業、その他の産業にも影響を及ぼす気象の異常の原因をつきとめる大事な資料ともなります。
世界規模で起こっている自然災害を我々は遠い国のこととしてではなく、近い将来自分の身にも起こることとして捉えなければいけません。インターネットはそういう意味でも世界に起こった出来事を身近に感じることができる便利なツールであります。しかし、それも上手に利用しなければ、ただのツールで終わってしまいます。国内だけでなく、世界から発信される気象の情報を常にリアルタイムで知ることが出来るよう、インターネット環境も進歩しなければならないでしょう。ひいては、それが防災だけに限らず、社会貢献、世界平和にも繋がるのです。一人一人の問題意識が向上して初めて、インターネットを利用する価値があるというものです。まず、気象の観測に目を向けてみることが、世界を身近に感じることが出来る有効な手段の一つと言えるでしょう。