雲の監視が気象観測の基本

2019-11-15

 気象観測にはいろいろな観測項目がありますが、天気の変化を監視するには雲を見るのが一番です。そうはいっても、簡単にはできません。どのようにすればよいかというと、毎日監視を続けること、雲の種類を知ることが大前提になります。毎日監視をしているうちに、どのような雲が雨を降らせるのかがわかってきます。様々な気象観測を行っている気象庁の天気予報士でも、局地的な天気の変化はなかなか予想できません。その場にいる人にしかわからない天気もあるのです。それは、その場の地形が天気に影響を与えるからです。気象予報は広域のこととして理解し、その予報をもとに自分の住んでいるところの予報を立ててみるのもいいでしょう。
 気象観測には宇宙からの観測もあります。今年、気象観測衛星ひまわりが新しくなり、これまでより多くの情報を提供できるようになりました。宇宙から見る日本付近の空と、地上から見る空を見比べると、気象観測に役立ちます。また、視点が変わるので、広範囲の天気を見る、局地性を見る、二つの視点を活用できるようになると思います。
 天気図に慣れるのも、日々の気象観測には重要です。低気圧、前線、高気圧の現在地から、それらの気団がどのように推移していくかを知ると、翌日の変化を予想することも可能になってくるでしょう。このようにデータや資料を活用することも、気象観測のスキルを上げるためには重要なことです。
 最近は気象情報を提供している民間企業が、一般人から空の写真を送ってもらい、それをもとに観測にすると同時に、写真をサイト上で共有し、みんなでつながるといったサービスもあります。このようなサイトを活用し、監視に役立てながら、SNSのように仲間をふやして、個人個人で情報のやり取りをするのも有益であると思います。
 天気に全く関係ない人は、おそらくいません。生活にとって重要な情報です。洗濯、料理、買い物、移動、通学、体育の授業、出張先の天候など、人の生活に天気は直接影響を与えることが多いです。監視を続けると、予想を立てることができるので、干した洗濯物が雨で濡れてしまったなどということを避けられます。最後はそこを目指すとよいでしょう。家族や友人に感謝されることもあるかもしれません。天気は生活の一部です。監視を日々行って、無駄を省き、みんなにいい情報を提供できるように心がけていきたいものです。

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