水位計の種類と圧力式のメリット

2020-01-10

 水位計は水位を測定するための装置のことです。設置場所としては河川やダムなどの水位のほか液体を貯蔵するタンクなどがあります。水位計の役割としては、液体がどの程度貯まっているのかを測定し溢れないように調整するためのデータとして活用するといったことがあります。水位計にはいくつかの種類があり、昔ながらの水位の測り方としては、目盛を付けたロープに重りを付けて水に沈め、目視で確認する方法です。ロープの目盛によっておおよその水位を測ることが可能ですが、潮流などがあると正確に測定することが難しいです。一方で、河川や海などでは目盛が付いた柱で水の高さを客観的に見ることが可能になり、それらは量水標として多くの場所で使われています。この他、水位を精密に測る方法としては圧力式、超音波式、電波式、フロート式、光学式などがあります。圧力式は投げ込み型で中空ケーブルの先にセンサーを取り付け、そのセンサーが水圧を感知することでセンサーがどの水位にあるかを確かめることができるものです。正確に水面からセンサーの位置までの水圧を測ることができるため、設置場所などの条件に左右されずに水位を知ることができます。圧力式水位計が使われる場面としては、上下水道、深井戸、河川や水路などのほか、薬液タンクや海での水位測定などに広く使われます。従来の水位計と異なり、大規模な設備を作らなくて良いメリットがあり、センサーから出力されるデータは電気信号で伝えられるため、パソコンなどのデジタル機器に取り込みやすく、常時モニタリングに向いています。河川では以前はフロート式が主流でしたが、現在では電波式と光学式が広く使われています。フロート式は水面に浮かべた浮きが上下することで水位を観測するというものです。一方で電波式と光学式は水面に電波やレーザーを照射してその反射時間から水面までの距離を算出して水位を計測するというものです。いずれの場合も基準となる高さを設定する必要があり、水の深さを計測するというよりも、水の表面までの距離を計測するのが目的になります。このため、水面が計測範囲を超過すると正確な水位を測ることができなくなるデメリットがあります。

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