熱中症と気象条件

2021-03-05

熱中症と気象条件

 梅雨が明けて本格的な夏になると、真夏日・猛暑日が続きます。特に暑さが厳しくなる7月下旬から8月中旬にかけては、夜になっても気温が下がりきらず、熱帯夜になることが多くなります。
 1年間の真夏日(最高気温が30℃以上の日)の日数が多いと、熱中症によって死亡する人の数も多くなります。また、熱帯夜(夜間の最低気温が25℃以上)の日数が多い年ほど熱中症による死亡者数も多くなる傾向があります。

 日最高気温と熱中症死亡率の関係を見ると、日最高気温が30℃を超えるあたりから熱中症による死亡が増え始め、さらに気温が高くなると急激に上昇することがわかります。同様の関係を暑さ指数(WBGT)で見ると、暑さ指数(WBGT)が28℃を超えるあたりから死亡が増え始め、その後さらに指数が大きくなるに従って急上昇します。また、気温よりも暑さ指数(WBGT)のほうが熱中症死亡率との相関関係がはっきりしていることがわかります。

暑さ指数(WBGT):環境条件としての気温、気流、湿度、輻射熱の4要素の組み合わせによる温熱環境を総合的に評価した指標。

本記事は、「熱中症環境保健マニュアル2018」(環境省)heatillness_manual_full.pdf (env.go.jp) を参考に作成しています。

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