太陽光発電と日射計

2019-12-16

 近年はエコな発電方法として、太陽光発電を設置する家庭も増えてきました。太陽光発電を設置するときに大切なことは日射量です。日射量が十分でないと太陽光発電の性能をフルに発揮できません。太陽のエネルギーを電力に変換するので、日射量が十分でないと発電量が落ちてしまい経済的なメリットもなくなります。太陽光発電を家屋の屋根に設置するときは、事前に日射量を調べて、性能をフルに引き出せるか確認する必要があります。日射量を調べるときに使われるのが日射計です。日射計は太陽から放射されるエネルギー量を、単位時間と単位面積あたりで計測することができます。
 日射量には、直達日射量と散乱日射量、全天日射量があります。直達日射量とは、太陽から直接届いた日射量のことです。反対に大気中の分子や粒子によって散乱した太陽のエネルギーが散乱日射量です。そして全天日射量は、直達日射量と散乱日射量を足した数値となります。日射計を選ぶときは、それぞれの測りたい日射量の種類にあわせて、機器を選ばなければいけません。一般的に需要が多いのは、全天日射量を計測することができる日射計です。形状はドーム型をしていて、水平に設置するだけで計測することができます。全天日射量の他に、散乱日射量を測りたいときにも使われています。直達日射量を計測したいときには直達日射計です。筒状をしていて、太陽から直接届くエネルギーのみ計測できる形状になっています。
 基本的な選び方は、目的の日射量の種類にあわせて選ぶことです。しかし、同じタイプの日射計でも、機種によってセンサーの感度や精度などが異なります。センサーの感度が違ってくると、計測できる日射量にも違いが出てくるでしょう。高度な目的で使用するなら、センサーの感度など性能にも気を付けなければいけません。またサイズも機種によって違いがあります。サイズが小型なら、設置も楽ですし持ち運びをすることも可能です。コストも変わってきますから、予算の問題も考えながら決めると良いでしょう。また、ファンの付いている機種なら結露や着霜も防ぐことが可能です。結露や着霜を取り除く必要がなくなるので、メンテナンスが楽になります。太陽の日射量を計測できる日射計は、農業分野や工業分野、建築分野、医学分野など様々な場面で使われています。太陽のエネルギーは人類の生活に大きな恵みを与えてくれるので、その日射量を計測できる機器の使い道も、多岐にわたるのです。

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