日射計の種類について

2019-12-17

 日射計というのは日射の強さを測定するための機械です。太陽から放射され発生した熱を測定することで調べるのです。日射計で調べることができる日射量には直達日射量・散乱日射量・全天日射量があります。直達日射量というのは太陽から直接差し込んでくる光の量です。それに対して散乱日射量というのは大気や雲によって散乱された光の量のことです。これら2つの和が全天日射量というのです。
 日射計は直達日射計と全天日射計があり、何を調べたいかでどちらを選ぶか変わってきます。この2つの測定原理は基本的には同じです。直達日射量を調べるほうは自動的に太陽の方向を向く装置(太陽追尾装置)に日射計が取り付けられており、その日射計の形状が筒状になっているので太陽からの直接入ってくる光だけが計測できるようになっています。全天日射量のほうはドーム上の形状をしています。水平に置いて総合的な日射量を測定するのです。全天のほうが需要は高いです。さらに、全天日射計に太陽追尾装置を取り付け、さらに直接差し込む光を計測しないよう遮断した装置を加えることで散乱日射量は計測できます。
 人間にとっても動植物にとっても太陽の光は大きな影響を与えるものです。そのため日射の強さを調べることは農業や工業・建築業・医学分野などさまざまな分野で必要となっているのです。日射の強さについて調べることで植物の蒸発散作用について知ることが出来ますし、体温形成とも係ってきます。農作物の成育状況の把握にも必要ですし、最近では太陽光発電システムにも活用されています。太陽光パネルの取り付けの際に一緒に設置することで、電気変換前の太陽光エネルギーの量が分かり、変換効率を知ることができるのです。

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