冬の「かくれ脱水」に注意
2021-11-29
脱水症状は高温多湿の夏に起こるイメージですが、冬でも注意が必要です。脱水症状を引き起こす要因は大量の発汗だけではありません。
体液が失われる要因の一つが冬の「乾燥」です。乾燥した環境では、皮膚や呼気等から自覚なく水分が失われます。室内ではエアコンや暖房器具の使用によって、さらに湿度が低くなります。このように、冬場は日常生活の中で知らず知らずのうちに体から水分が放出されるリスクがあります。
また、体から水分が放出されている自覚がないことに加え、喉の渇きも感じにくいために夏と比べて水分の摂取量が減りがちになります。冬は乾燥による水分の放出が多いにも関わらず、体に補給される水分が減少するため、日常的に脱水のリスクがある状態です。
「頭が痛い」「胃もたれがする」等の体調不良はかくれ脱水が原因かもしれません。脱水が進行すると、血液の濃度が濃くなり血栓が作りやすくなるので、脳梗塞や心筋梗塞といった深刻な事態に至ることもあります。
(1)水分補給
暖房のきいた部屋で長時間過ごす場合は、喉の渇きを感じる前にこまめな水分補給を心がけましょう。汗による水分の放出とは違い電解質はあまり失われないため、白湯のような体を温めながら水分を補うことができる飲料も効果的です。もちろん汗をかいたときには電解質や糖分を含む飲料を摂取しましょう。
(2)乾燥対策
乾燥を防ぎ、水分の放出を防ぐ環境作りも大切です。室内では加湿器を使ったり、濡らしたタオルを干したりする等、湿度を上げるようにしましょう。加湿することは、ウイルス対策にもつながります。