湿度の記録について

2019-07-31

湿度計と呼ばれるものにはいくつかあります。典型的なものが室内用の赤い水銀柱が2本設置されたもので昔から使われています。温度計と湿度計のそれぞれの値の差から湿度を測定していきます。水銀は温度の上昇とともに膨張する原理を利用したものです。それ以前のものと言えば、人の髪の毛を利用したものです。髪の毛は空気中の水分量によって伸縮します。水分量が高いと伸びて、少ないと縮むといったことを利用したものです。最近ではデジタル式が主流になっています。高いものになると数万〜数十万円しますが、測定機器や精度にこだわりがなければ安価なものでも目安程度の計測をすることができます。デザインや大きさも会社によって異なりますので、自分にあったものを選んでください。湿度計は温度計に比べて誤差が大きくなりやすいです。水銀を使った室内乾湿度計のセンサー部分に巻いてあるガーゼはある程度の期間がすぎたら取り替える必要があります。気化熱を利用して測定しますので、ガーゼが汚れていたりすると記録に誤差が出やすいからです。水に含まれるカルシウムなどによっても汚れてきます。ガーゼは一重に巻くのか、二重に巻くのかによっても値が違ってきます。巻き方はきれいにしてください。デジタル式の測定記録は自動的に保存できますが、アナログ式は紙に記録を残しておく必要があります。記録は一連の流れを把握するのに大切なものです。もっとも正確に測ることのできると言われているのは「アスマン通風乾湿度計」と呼ばれるものです。アスマン氏が考案したことからこの名前がつきました。測定部分がアルミ缶で覆われていますので、輻射熱を妨げることができます。また風を下から上へと流すことで、室内のよどんだ空気を循環させます。正確な値を求めることができるため、研究所や大学でも使われていますが、重いため持ち運びが面倒で、衝撃に弱いといったデメリットがあります。正確さを求める点ではこの機器がいいですので、学校などの教室内を測定するときには、学校薬剤師がこの機器を使って測定することもあります。

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