湿度を記録して確認するメリット

2019-07-31

日本は大部分の地域が温暖湿潤気候に属しており、一年を通して水が豊富であるため、日々の生活と湿気は切っても切り離せないものです。梅雨の時期だけでなく、クローゼットや押し入れなどは一年を通して湿度に気をつけなければなりません。大切な衣類にカビが生えていたという経験をされた方は少なくないでしょう。寝具を畳やクローゼットの上に直接敷いて利用されている方の中には、気がつけば「布団やマットレスにカビが」なんてことも。衣類や生活雑貨だけでなく、食料品を保管する際にも、湿気は大敵となります。従って、快適な居住環境を確保するためには湿度について把握し、うまく付き合っていく必要があります。では、乾燥していればよいのかというと、もちろんそんなことはありません。エアコンを使った夏場のクーラーや冬場の暖房によって空気が乾燥すると、喉の痛みや肌荒れを引き起こすこともあります。また、インフルエンザウィルスの感染予防の観点からも、加湿が必要は場合もあります。しかし、加湿をしたい時には、単に加湿器を稼働すればよいというものではありません。現代の住居は気密性が高く、加湿器を稼働させてしまうと場合によっては過加湿になり、逆にカビや細菌の増殖を助長してしまいます。そんなとき活躍しているのが、加湿器に搭載されているセンサーです。センサーを搭載している加湿器は自動で湿度を計測し、その情報をもとにして加湿を調整してくれます。しかしながら、センサーを搭載した加湿器は一部であって、安価な加湿器の大部分には搭載されていません。また、住宅の気密性は千差万別ですし、住宅の中の場所によって常に湿度が高いところと乾燥しているところがあります。ですから、自分の生活環境の湿度がどの程度であるかを日々記録して、その傾向を把握することが快適な生活を送るためにはかかせないのです。現在では、センサーを搭載した機器で温度と湿度を一定間隔で自動計測し、パソコンに自動記録を行う温湿度ロガーという機器が販売されています。この機器は一般生活ではあまりなじみがありませんが、業務用として多くの場面で活躍しています。例えば、部品倉庫や食品貯蔵庫の管理、自然環境調査、生鮮食品・医薬品・化学品等の保管・貯蔵・輸送時のデータ記録、工場やクリーンルーム、博物館や美術館の環境管理などです。企業のように厳密に管理する必要はありませんが、温湿度を把握して快適な生活を送りましょう。

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