日射計について

2019-12-09

 温度計や湿度計のように日常生活で密接な関係があるとは言い難いことから、日射計と耳にしてもどのようなものかすぐに思い浮かぶ方は少ないでしょう。日射計は、単位時間と単位面積に太陽から放たれるエネルギーの量を計測するためのものです。測定は太陽の熱を利用します。日の光というのは太陽から放たれるエネルギーであることから、熱があります。発生した熱をセンサーで電気信号に変えることで測定を行います。センサーには熱電素子と呼ばれるものを使用します。日射計を用いて測定を行う際には、機器を水平な状態で設置することが求められるため、水準器や水平を調整するための機構が備わっているものも存在します。
 測定する日射量には、直達日射量と散乱日射量、全天日射量の3つがあります。直達日射量というのは、太陽から観測する場所に直接的に入ってくる日射の量のことです。一方、散乱日射量は大気中に存在している分子や雲の粒子などによって散乱されたものを言います。そして、全天日射量は上述した2つの和のことを言います。日射計には、測定する方法が同じである全天日射計と直達日射計の2つが存在し、計測する光の量に合っている機器を選びます。
 直達日射量は、太陽追尾装置と呼ばれている常に太陽の方向を追いかける装置が備わっている直達計により測られます。この計測器は、筒の形状をしているため、太陽から直接入る光以外は測られない工夫がされています。こういった工夫によって、直接的に太陽から入る日射の量を計測できるのです。全天日射計は、ドーム型の形状をしているため水平を保って設置することで感部に届く光の量を総合的に調べることができます。総合的に調べることができるため、最もニーズが高いという特徴があります。散乱光の量を知る際には、全天日射計を利用します。そのままの状態で使用するのではなく、太陽追尾装置を備えた上で直射日光を測ることがないように円盤で遮ります。こういった工夫により、正確に計測することが可能です。
 このようなに日射計は動物や植物や人間の生活が向上するために使用されています。特に、農作物は水分量をきめ細かく管理しなければならないことから、しっかりと日射量を計測をすることが求められます。そして、近年新たなエネルギー源として需要が高まっている太陽光発電においても需要な機器です。エネルギーの量を把握することで効率的に設置できるのです。

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