気象観測の方法について
様々な目的で、その地域のピンポイントの気象観測を行いたいことがあります。その際には観測する上で注意するべきことがあります。ここではそういったいくつかの項目ごとの要所について説明します。気象観測の要素には、降水量、気温、湿度、気圧、風向、風速などの項目があります。このうち自分が必要とする項目について記録をとっていくことになります。通常は決まった間隔(例えば10分毎・1時間ごと)で記録を行います。
そして、気象観測には気象測器が必要になります。そんなに厳密な観測値が必要でないのであれば、海外製などの簡易型のものを使うのが一番手っ取り早く、それなりの記録をとることが可能です。そうした簡便な方法であってもやはり継続した記録を活かそうとするならば、測器による誤差が大きく出てはいけませんので、取り扱い方法を熟知して維持管理をしっかり行わないといけません。特に稼働部があるような機器は摩耗しやすかったり錆びやすい部分がどうしてもありますから、日頃から十分にメンテナンスして、スムーズに機器が動くことをチェックすることが必要になります。それから毎日のように記録を残していくことになりますから、記入や整理しやすいように記録紙やノートなどに項目を立てて、その日の観測項目を一覧にして次々に順次要領よく記録していけるようにするとはかどります。
主な気象観測の要素についてポイントになるところを説明します。天気は雲量を求めて出します。雲量は空全体における雲でおおわれた割合を求めて算出します。したがって、0~10までの11段階から区分されます。0~1で「快晴」、2~8が「晴れ」、9~10については「くもり」となります。雨や雪が降ればもちろん、雲量とは関係なく「雨」もしくは「雪」となります。昔からのアナログな観測方法だと、降水量は雨量計から求めます。雨量計は地面に設置するもので、降水をためる容器を設置して、その降水の1日量を計量します。みぞれ、あられ、ひょうなども溶かして全てまとめます。気温と湿度は乾湿計から求めます。温度計は視線を水平に見て読み取ります。風通しのよい日陰で1.5mほどの高さで観測します。気圧計は簡易型の気圧計で求めます。まえもってその場所に置いておかないと精度よく測定できません。直接日光には当てないように注意します。風向と風速は、風向風速計で求めます。