温湿度センサーの多様性について知っておくべきこと
温度と湿度は我々の生活と非常に密接しているものです。生活環境はかなり温度や湿度に左右され、温暖化や湿度の上昇に伴う熱帯化によって、人間の体に大きな負荷を与えてしまうということも増えていきます。例えば熱中症を引き起こしたり病気が広がってしまったり、あるいは植物の生育に影響が出て食物が不足することも考えられます。温度と湿度を測定することは快適な生活を送っていくこと、持続可能な地球環境の保全にも重要な意味を持つことになります。つまり、温湿度センサーによって温度と湿度を正確に、そして持続的に測定するということは人間が快適な生活を営んでいく上でとても重要なことになっています。温度や湿度を正確に測っていくのは実は難しい部分も存在しています。温度と湿度を測るには、ノウハウのようなものが存在しています。さらには、室外での温度と湿度の測定では、温湿度センサーの劣化のことも考えておかなくてはなりません。つまり、温湿度センサーの劣化が起こりにくく、更には外的な要因を除去して温度と湿度を正しく測定していくことを達成していくには、熟練と経験を持った人のアドバイスを受けながら進めていくのが最適な方法でしょう。また、過去のデータとの比較も大きな意味を持ってきますので、測定した温度と湿度のデータを確実に保存できるようにすることも重要なポイントです。
温度センサーはそれぞれの目的に応じて選ぶことが出来ます。温度の測定方式にはいろいろな種類がありますので、自分の調べようとしている空間の条件に最適な測定方法を選ぶことが重要になります。熱電対型は一般的な温度センサーで、廉価で入手可能ではありますが、測定精度はそれほど高くないというデメリットがあります。白金測温抵抗体タイプの温度センサーは精度が高いというメリットがあります。サーミスタタイプの温度センサーは温度変化に対して感度が良いものとして知られています。温度センサーの運用にあたっては、温度センサーは消耗品であるという認識を持つことが必要になってきます。性能と経済性のバランスを考えた温度測定システムを構築してくことが、長期にわたっての温度計測を可能にしてくれることになります。更には、温度センサーの設置場所についても考慮に入れる必要があります。例えば、直射日光が常に当たっているような場所や空気の循環の良くない場所は、温度センサーの設置場所には相応しくありません。野外での温度測定の際には、温度センサーを自然通風シェルターや強制通風筒、百葉箱に入れることも場合によっては必要になってきます。温度測定は一般的に長期にわたって行い、過去のデータとの比較検討を行うことも必要になってきます。そのためには大容量のデータ保存装置が必要です。温度センサーの導入に当たってはその点についての検討も同時に必要でしょう。
湿度センサーにもいろいろな種類があります。湿度センサーを選ぶ際に重要になってくるのがその測定原理です。測定原理を良く考えて湿度センサーを選んでいかないと、測定ポイントにおいて湿度を正確に測定することが難しくなってしまいます。湿度センサーの測定原理としては高分子抵抗式と高分子静電容量式、毛髪式があります。抵抗式の湿度センサーは、値段は廉価であることが多いのですが、低い湿度は測定が難しくなってしまいますが、小型化も可能という特徴もあります。一方で、静電容量式の湿度センサーは低い湿度であっても測定可能ですが、価格は比較的高く、センサーを小型化することが難しい部分があります。また静電容量を測定していますので、周囲のノイズに敏感であるという欠点が存在しています。毛髪式の原理は、毛髪の湿度による伸縮を利用した測定方法です。
湿度センサーの経時的な劣化も考えておかなくてはなりません。センサー部分の劣化によっても湿度測定の精度を下げてしまうことが起きてしまいます。一見、簡単に見える湿度測定ですが、意外と気を付けないといけないポイントが多く潜んでいることが多いことを常に留意しておくことが必要です。