気圧計について

2020-02-12

 気象庁をはじめとした機関が行っている日々の気象状況を調査したり、これからの天気を予想する際には様々な気象の情報を観測する必要があります。このような気象の情報をモニタリングする際には気圧計を用いて気圧を記録することも欠かすことできません。気圧とは大気圧と呼ばれることもありますが大気の圧力であり、単位の面積において作用する力で表わされます。単位面積上にある空気の重さであることから、上空にいくにつれて気圧が小さくなるという特徴があります。下層部においては、高さが1km増えることにおよそ100ヘクトパスカル減少します。
 気圧を観測する気圧計には、まず水銀気圧計というものが挙げられます。日本においては、平成16年の8月まで石垣島の地方気象台で使用されていたという実績があります。この気圧計は、精度が良く真空の原理に基づいた構造になっており、大気の圧力と気圧計内部の水銀柱の重量が釣り合うようにされています。観測を行う場所の温度や観測を行う場所の重力加速度に影響を受けます。そのような影響を受けることから、正確な数値を観測するためには温度を正してあげることと重力または補正を施してあげる必要があるのです。採用している真空原理とは、長さがおよそ1mのガラス製の管に水銀を満杯まで入れ、開いている方を下にして水銀が入っている容器に入れると、ガラス管の水銀柱は容器の水銀からおよそ760mmまで下がり真空が発生する減少のことです。次に、アネロイド気圧計があります。内部には、薄い金属製の板を重ねて制作された容器が存在することで、容器の内部はほぼ真空の状態が保たれています。このような空間が気圧の変化により、膨らんだり縮んだりする動きを利用することで気圧を測定します。実際、気圧によって起こる空間変化というのはとても小さいものであることから、拡大テコを使用し計器の指針の変化を拡大した上で変化を読み取ります。そして、その他には振動式や電気式などがあります。今日において、多くの観測所にて使用されているのが静電容量型と呼ばれるものです。センサー部分はおよそ6mmの正方形の基板の中に薄さ0.004ミリメートルの真空でできています。センサー部の上下は、電極となっており気圧の変化によって真空部分が薄くなったり膨らんだりという動きをします。こうした計器によって日々の気象データを天気予報のための情報とすることによって、多くの方が知ることが可能になるのです。

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