> > 降雨量を計測することができる雨量計や検定制度について

降雨量を計測することができる雨量計や検定制度について

降雨量を計測することができる雨量計や検定制度について


雨量計とは



雨量計とは、降水量を計測するための機器になります。大まかな計測検定方法については、受水器と呼ばれる機器を用いながら、機器内に入った雨水の量で降雨量を計測検定をするという仕組みになっています。ただし、北海道や東北地方など、雪やみぞれが多い地域では、受水器に雨水だけが入るとは限りません。従って、雪やみぞれを溶かして降水量を計測することができるような寒冷地用のタイプもあります。もちろんその場合には、電熱線や過熱油などのヒーターが受水器の部分に内蔵されています。

こうした降雨量の計測検定というのは、正確な降雨量が計測検定できなければ意味がありません。例えば、雨水を受ける受水器の容器が小さいと、強風の時に雨水が入りにくいという問題が発生します。また、受水器に溜まった雨水の量を計測検定する際にも、毎回ものさしなどを差し込んで計測していると、ものさしに雨水が吸い付いて正確な降雨量の計測ができない場合も想定されます。そうしたこともあって気象業務法などによって、検定に合格した機器を用いるようにと定められています。

また、10分とか1時間といった限られた時間の降雨量を計測する際において、その間ずっと機器のそばから離れることができません。あるいは、降雨量を計測した後、毎回受水器を入れ替える手間なども想定されます。もちろんその場合には、受水器を入れ替えている間に逃してしまう雨水も想定されます。従って今日では、自動で雨量を計測して記録することができるような自記雨量計というものが一般的に用いられています。ちなみにそうした自記タイプには、貯水型雨量計と転倒ます型雨量計という2種類のタイプが用いられています。



貯水型雨量計について



貯水型雨量計の大まかな仕組みについては、貯水ビンに溜まった雨水を計測検定するにあたって、貯水ビンの中にはトイレのタンク内にあるようなフロートが設置されており、そのフロートに連動したペンが動くことで紙に記録されるようなタイプがあります。また、受水器に溜まった雨水を雨量ますと呼ばれる目盛りの付いた容器に溜めることで、その目盛りを読み取ることで雨量を計測検定するタイプなどがあります。

こうした貯水型タイプは、比較的計測する方法が簡単なことから多くの地域で採用されています。ただし、雨量ますの容量というものがあらかじめ限られているために、記録外の豪雨などに見舞われた場合には計測検定が不可能というケースも想定されます。さらには長時間放置してしまうと、雨水が蒸発してしまう可能性もあります。そうしたことから、有人観測が前提のタイプよりも自記タイプが広く用いられています。とりわけ自記タイプの場合には、一定量の雨水が溜まるごとに貯水構内の雨水を自動的に排水してくれる機能が備えられており、長期に亘る雨水の自動計測が可能となります。

その他にも、雨量計としての規格に入らない雨量計、例えば受水器を持たない雨量ますだけの雨量計の場合には、正規の雨量観測とはみなされないとされています。さらには、雨量観測を行う観測者が観測結果をSNSなどに公開したり、予報製品などに利用すると刑事罰に値するなどの罰則規定もあります。



転倒ます型雨量計について



転倒ます型雨量計については、分かりやすくいえば転倒ますを備えたタイプということになります。しかもシーソーのような状態になった2つのます、容器のいずれかに雨水が溜まると、その重みでシーソーが転倒してもう片方のますに雨水が注ぎ込まれるようになります。それらの転倒ますは、シーソーの働きで転倒してもう片方のますに雨水を注ぎ込むといった動作を繰り返すのですが、その転倒する回数を1時間あたりどれだけ転倒したかを計測検定するような仕組みになっています。

こうした転倒した回数を計測検定するシステムについても、長時間の自動計測や遠隔地からのモニタリングが可能になっています。また降雨量を正確に計測検定できないと意味がないことから、許容差などの厳密な検定に合格したものが正式な気象観測用とされています。

しかし、こうした転倒ます型のタイプにも一つデメリットがあります。それは転倒ますが転倒した回数を計測検定するには、電気信号を記録するシステムになっていることです。従って、停電や断線などのトラブルが発生した場合には、正確な転倒回数を記録することができなくなってしまいます。

貯水型タイプと転倒ます型タイプのどちらにも言えることなのですが、こうした雨量計の周囲に雨を遮るような障害物、あるいは雨を跳ね返すような障害物があるといけません。さらには、風が強い場所に設置している場合にも、雨量計自体が風で傾いてしまう可能性もあります。もちろんそうした悪い環境においては、正確な雨量を計測することが不可能となります。そして、すでに設置された機器の保守管理というものも大切になってきます。例えば、ゴミが入っていないかどうか、あるいは電気系統に問題はないかどうかなどを定期的に保守点検する必要もあります。





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